私の人生が変わったと思ったのは、社会人2年目のときだと思います。私は町工場で梱包や出荷作業、事務などをしていました。黙々とできる作業が、私にあっていると思っていました。肉体的にはハードでしたが、こなせる仕事でした。給料は多くないけど、生活はできる。少し満足している自分がいました。そんなときに、会社の先輩が急に退職をしました。すぐに人員を補充することが難しく、穴埋めをしなくてはいけません。その人の仕事は営業職で、主に得意先を回る仕事でした。誰がやるんだろうと思っていたら、私に営業をやってくれと頼まれました。昔から引っ込み思案だった私は、営業なんて飛んでもないと思っていました。就活でも人と関わる仕事は避けていたぐらいです。少し返事を戸惑っていたら、上司から言われた言葉があります。「お前の電話対応を見ていたら、客先に出ても大丈夫だと思った。だから頼んでいるんだ」そう言われた私は、期待されているんだという感じに捉えました。他に人もいないし、やるしかない。そう思って、営業に異動することを受け入れることにしました。愛知の霊能者にも相談しました。最初はやはり慣れない業務だったので、苦労しました。会社に訪問するときは緊張しますし、商品を把握して知識をつけなくてはいけない。営業トークなども、上司とロープレして練習しました。売上が数字で出るので、それがプレッシャーにもなります。そんな日常生活を送っていたのですが、ある時から不安な気持ちというのが和らいできました。むしろ、やりがいを見いだせるようにもなってきました。人と会話をするのが楽しいなと思う瞬間があるのです。営業なので、人と話せないと仕事にならない。場数を踏んでいるうちに、いつの間にか成長していたのです。それはプライベートでも変化が出てきました。昔から奥手で女性と話すのが苦手だったのですが、今は自然に話すことができるように。あの時にチャレンジしたことで、私の人生は変わったと思います。何もしなかったら、何も変わらない。人生を良い方向へ変えるためには、チャレンジが必要だということが分かりました。